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マーケティングツールの費用対効果(ROI)を購入前に計算する方法
ROIの簡単な計算式、前提を明示した計算例、マーケティングツール導入前に決めておくべき成功指標をサービス業向けに解説します。
マーケティングツールのROIを購入前に計算する手順は次のとおりです。一定期間のコストをすべて合計し、同じ期間の効果を金額で見積もり、次の式に当てはめます。ROI = (効果 − コスト) ÷ コスト × 100。難しいのは、コストと効果の両方を正直に数えることです。スタッフの作業時間はコストに含めます。削減できた時間は、実際に有効活用できる場合だけ価値として数えます。実測した結果と予測した結果は分けて扱います。そのうえで、数カ月後にツールが役に立ったかどうかを判断する数字を決めておきます。
マーケティングツールにおけるROIとは?
ROIはReturn on Investment(投資利益率)の略です。投じたものに対して何が返ってきたかを、パーセンテージで比べる指標です。
マーケティングツールの場合、「投資」は月額料金だけではありません。初期設定、社内の作業時間、日々の運用管理も含みます。「リターン」は、そのツールによって変わったことです。手作業に使わなくなった時間、ウェブサイトからの問い合わせの増加、外部の制作会社に任せていた作業の削減などが当てはまります。
ROIが0%なら損益ゼロです。マイナスなら、ツールにかかった費用が得られたものを上回ったことになります。プラスなら、費用を回収したうえで利益が残ったことになります。
どの経営者にも大切な点が一つあります。ソフトウェアだけで売上が生まれるわけではありません。時間を節約し、これまで手が回らなかった作業を進める助けにはなります。それが新しい顧客につながるかどうかは、市場、提供するサービス、そしてツールの使い方によって決まります。
マーケティングツールの本当のコストは?
多くの経営者は月額料金を比べて終わりにしがちです。実際の総コストは、たいていそれより大きくなります。12カ月など期間を決めて、次の項目を書き出してください。
- 月額料金・ライセンス料。 月額または年額の料金に加え、追加ユーザーやオプションの費用。
- 導入費用。 初期設定、ウェブサイトとの連携、既存コンテンツの移行、外部に依頼する場合はその費用。
- 習得にかかる時間。 スタッフがツールの使い方を覚えるのにかかる時間。
- 継続的な運用管理。 ツールが作ったものを毎週確認し、承認し、チェックする時間。
- 乗り換えコスト。 後で利用をやめる場合に失うもの、またはかかる費用。たとえばデータの書き出し。
スタッフの時間を金額にするには、時間数に時間単価を掛けます。簡単なのは、その人に1時間あたりいくらかかっているかを使う方法です。経営者自身が作業する場合は、その1時間を有償の顧客対応に使った場合の価値で計算します。
小規模な法律事務所や歯科医院の場合、コスト項目は次のようになります。
| コスト項目 | 一回限りか継続か | 見積もり方 |
|---|---|---|
| 月額料金 | 継続 | 月額料金 × 12 |
| 初期設定・導入支援 | 一回限り | 外部への支払い + スタッフの作業時間 × 時間単価 |
| 習得 | ほぼ一回限り | 1人あたりの時間 × 時間単価 |
| 確認・承認 | 継続 | 週あたりの時間 × 週数 × 時間単価 |
| ツールの利用終了 | 一回限り(後日) | データの書き出しと移行の手間 |
効果はどう見積もるか?
効果は主に3種類あります。それぞれを分けて、同じ12カ月間の金額で見積もります。
- 削減できる時間。 ツールが担当する作業に、現在チームが週に何時間使っているかを書き出します。たとえば、サービス紹介ページの更新や施工内容の説明文を手作業で書いている水道修理業者なら、週3時間ほどかかっているかもしれません。そのうち何時間をツールで減らせるかを見積もり、時間単価を掛けます。
- 手作業や外注費の削減。 ツールでまかなえる作業をフリーランスや制作会社に依頼しているなら、支払わなくて済む分を数えます。
- 見込み客の獲得増加。 リード(見込み客)とは、問い合わせフォームや電話などで連絡をくれる、顧客になる可能性のある人のことです。ツールによって月に何件問い合わせが増えそうか、そのうち何件が成約しそうか、そして1人の顧客から得られる売上ではなく利益を見積もります。
注意点が二つあります。削減できた時間がお金の価値を持つのは、その時間を予約枠の追加や後回しにしていた仕事など、価値のあることに使った場合だけです。そして問い合わせの増加は、自社の問い合わせ件数で実際に確認できるまでは予測にすぎません。
計算例:歯科医院の場合
以下の数字は、この例のために仮に設定した前提です。AMOSを含め、特定のツールの価格や成果ではありません。ご自身の数字に置き換えてください。
12カ月間の前提:
- 月額料金:€150
- 初期設定・導入支援:€500
- スタッフの時間単価:€35
- 確認・承認の時間:週1.5時間、稼働48週
- ウェブサイトやコンテンツ作業で削減できる時間:週3時間、稼働48週
- ウェブサイトからの問い合わせによる新規患者の増加:月2人
- 新規患者1人あたりの初年度の利益:€150
コスト:
- 月額料金:€150 × 12 = €1,800
- 初期設定:€500
- 確認の時間:1.5 × 48 × €35 = €2,520
- コスト合計:€4,820
効果:
- 削減できる時間:3 × 48 × €35 = €5,040
- 新規患者の増加:2 × 12 × €150 = €3,600
- 効果合計:€8,640
ROI:
(€8,640 − €4,820) ÷ €4,820 × 100 = 約79%
次に、慎重なケースで計算します。ツールによる新規患者の増加がまったくないと仮定します。その場合、効果は削減できる時間の€5,040だけです。ROIは (€5,040 − €4,820) ÷ €4,820 × 100 = 約5% になります。ツールの費用はほぼ回収できますが、それは削減できた時間を有効に使った場合に限ります。
この二つ目の計算のほうが役に立つことが多いでしょう。新しい顧客を当てにせずに、ツールの価値がわかるからです。それを上回る分は、これから実証しなければならない上乗せ分です。
問い合わせについての損益分岐点も計算できます。慎重なケースでも、この歯科医院はすでにわずかに黒字です。もし削減できる時間が週2時間だけなら、損益ゼロにするには月に1〜2人程度の新規患者の増加が必要になります。それが自院の地域と現在のウェブサイトで現実的かどうか、考えてみてください。
実測結果と予測効果の違いは?
予測効果は、購入前に立てる見積もりです。実測結果は、使い始めた後に自社のデータで確認できるものです。
| 予測効果 | 実測結果 | |
|---|---|---|
| わかる時期 | 購入前 | ツールを使った後 |
| 根拠 | 前提と見積もり | 自社のアクセス解析、問い合わせ記録、作業時間の記録 |
| 例 | "We expect 2 extra patients a month"(新規患者が月2人増える見込み) | "Form enquiries rose from 14 to 19 a month"(フォームからの問い合わせが月14件から19件に増えた) |
| 信頼度 | 推測として扱う | 信頼してよいが、ほかに変わったことがないか確認する |
実測結果にも注意が必要です。たとえばパン屋なら、12月に問い合わせが増えるのはツールのおかげではなく季節のせいかもしれません。可能であれば同じ月同士で比べ、価格表の改定や地元紙での紹介など、ほかの変化も記録しておきましょう。
これは、私たちがAMOSを約束ではなく実測した変化を報告するツールとして作った理由でもあります。AMOSは検索順位、アクセス数、売上を約束しません。行った作業と並べて、表示回数、クリック数、問い合わせ件数の実測した変化を報告します。表示回数とは、自社のページが検索結果に表示された回数です。クリック数とは、そこから実際にページを訪れた回数です。
購入前に成功の基準をどう決めるか?
契約する前に、何をもって成功とするかを決めておきましょう。そうしないと、後からどんな結果でも良く見えたり、悪く見えたりします。
次の手順で進めます。
- 現状の数字を記録する。 ウェブサイトからの月間問い合わせ件数、ウェブサイトやコンテンツ作業にかかっている時間、Google Search Consoleを使っていれば表示回数とクリック数を書き出します。Search Consoleは、自社サイトが検索でどう表示されているかを確認できるGoogleの無料サービスです。
- 指標を3〜5つ選ぶ。 実際に測定できるものを選びます。法律事務所なら、問い合わせフォームからの件数、事務長がウェブサイトにかけている時間、取扱分野ページへのクリック数などです。
- 振り返りの日を決める。 検索での見え方の変化は、表れるまでに時間がかかることが多いものです。たとえば3カ月後と6カ月後など、数字を確認する時期を自分で決めておきます。
- 損益分岐点を書き出す。 前述の式を使い、ツールの費用を回収するには何時間の削減、または何人の新規顧客が必要かを書き留めます。
- 削減できた時間の使い道を決める。 誰もその時間を使わなければ、時間削減の効果はゼロです。
- 「うまくいっていない」状態を決めておく。 たとえば、6カ月たっても問い合わせに変化がなく時間も削減できていなければ、利用をやめる、といった基準です。
AMOSの場合
AMOSは、従業員がおおむね5〜50人で、ウェブサイトを通じて新しい顧客を獲得しており、SEO、コンテンツ、ITの専任チームがないサービス業向けのツールです。SEOとは検索エンジン最適化のことで、自社のページが検索で表示されるようにする取り組みです。AMOSは、GoogleやAI検索で自社サイトの足かせになっている点を見つけ、改善策を自社のブランドボイスで計画・作成します。承認されるまで何も公開しません。
AMOSが行うことと、経営者が決めること:
- AMOSが根拠を示します。 自社のページと競合のページを読み込み、何がサイトの足かせになっているかを、ページごとに理由とともに示します。
- 経営者が作業を承認します。 AMOSは修正案、記事、サイトの変更案を作成します。承認されるまで、何も公開されません。
- AMOSが変化を報告します。 週次のサマリーで、行った作業と並べて表示回数、クリック数、問い合わせ件数を示します。
この週次サマリーが、ROI計算の実測部分になります。確認と承認にかかる時間はコスト側に入るので、必ず数えてください。
なお、AMOSはSNSツールでも、広告ツールでも、ネットショップ作成ツールでもありません。ROIの根拠がそうした用途に基づいているなら、AMOSは適していません。
価格についてお伝えできること・できないこと
現時点で公開している価格表はありません。パイロットの条件と価格は、ウェブサイトと販売している市場をもとに、短い打ち合わせで決めます。つまり、現状の数字と損益分岐点を打ち合わせに持参し、実際の条件と照らし合わせて検討できます。
パイロットの進め方
パイロットは、ウェブサイト、チーム、販売している市場についての短い打ち合わせから始まります。その後、AMOSチームが、お客様専用の独立したクラウド環境にAMOSを設定します。お客様はメールで届くコードで管理画面にログインし、希望する修正、記事、サイトの変更を承認します。パイロットの期間と条件は、打ち合わせで決めます。
パイロットは、長期の契約を決める前に、予測効果を実測結果に変えるための現実的な方法です。パイロットのお申し込みは、お問い合わせページからどうぞ。1営業日以内にご返信します。